マズローの5段階欲求説とは
他者の欲求について理解を深めるために活用したい心理学の法則がマズローの欲求5段階説です。
これは、アメリカの心理学者であるアブラハム・マズローが「人間は自己実現に向かって絶えず成長する」と仮定し、人間の欲求を5段階のピラミッド型の階層で表現したものです。
このマズローの五段階欲求説は「マズローの欲求段階」「自己実現理論」とも呼ばれることもあり、以下のもので構成されています。
- 1、生理的欲求
- 2、安全欲求
- 3、親和欲求
- 4、承認欲求
- 5、自己実現欲求
- (6、自己超越欲求)
6つ目は、マズローが晩年に付け足したもので一般に知られているものではないので、()をつけています。
それでは1つずつ解説していきます。
1、生理的欲求
この生理的欲求は、食べる・寝る・排泄するなどといった、人間が生きるために必要不可欠な欲求になります。
つまり、生きるか死ぬかの生死に関わってくる段階です。
現代の日本では、食事をしたり睡眠を取ったり出来ないということはほとんどないため、生理的欲求が満たされていない人はまずいないでしょう。
一方で、人間以外の生物はこの欲求段階を超えることはないと言われています。
2、安全欲求
生理的欲求が満たされると、今度は安全に暮らしたい(健康・経済的に安定した状態)という欲求が発生します。
病気の人や、貧乏でお金に困っている人は現代日本にもいるため、これらの人をターゲットにしてビジネスを行うことは可能です。
病気で健康に暮らしたいと思っている人に、健康になるための方法を紹介したり、お金に困っている人に経済的に自由になる方法を紹介すれば、かなり興味を持ってくれるでしょう。
3、親和欲求
この欲求は社会的欲求・愛情欲求とも呼ばれることもあります。
人間は1人でずっと生きていけるほど強い生き物ではありません。
急に孤独を感じることもあれば、誰かと一緒にいたいと感じたり、仲間や恋人を求めたりすることもあります。
誰かから必要とされたい、愛されたいと渇望している段階ということですね。
4、承認欲求
この欲求は、社会や集団の中で自分が価値のある存在として認められたいと感じる欲求です。
- 芸能人になってチヤホヤされたい
- ブランド品を身に付けてすごいと思われたい
- 会社の中で昇進をしたい
・・などといった地位や名誉を求めている状態です。
5、自己実現欲求
この段階は「あるがままの自分でありたい」という欲求が強く出てきます。
社会的に成功を収めた人が、より高い目標に向かって自分の限界を知るために努力をしていく段階です。
例えば、年収1億円を達成した人が年収10億円を目指したり、テニスで全英を優勝した選手が全米・全仏・・などと他の大会での優勝を目指したりといった感じです。
これは物質的な豊かさを求めるというよりは、好奇心やプライドの高さから来る欲求で、そのジャンルでトップを目指したいというようなチャレンジ精神に満ちています。
そのジャンルの一流の方が抱きやすい感情というわけです。
6、自己超越欲求
この段階は精神的なレベルがかなり高く、他人からの見返りを求めずに行動を起こす段階です。
派閥や国などの枠にとらわれず、社会に対して何らかしらの目的を達成しようとうという欲求です。
マザーテレサが自分の人生を掛けて、貧困で困っている人たちに無償の愛を捧げる活動をしていたことなどがこれに当てはまりますが、この段階に達している人は全人口の2%ほどと言われています。
ビジネスの世界でいうと、マイクロソフト社で有名なビル・ゲイツ氏も、この自己超越欲求から『ビル&メリンダ・ゲイツ財団』という世界最大の慈善基金団体を立ち上げたのでしょう。
ただ、このレベルの人達は私利私欲を捨てているので、私たちがビジネスのターゲットとすることはありません。
マズローの5段階欲求説をビジネスに活用する
ビジネスで成果を上げていくためにも、このマズローの欲求5段階説を念頭に置きつつ、ターゲットの選定を間違えず、高い反応率の取れるビジネスを行っていく必要があります。
実際に私たちが、マズローの欲求5段階説を活用出来るのは以下のような場面でしょう。
- どの欲求段階をターゲットにし、どんな商品のオファーをかけていくのが有効なのかを考える
- 文章の中で欲求段階を刺激する文を入れていき、イメージしやすい文章を作成する
それぞれ簡単に説明していきます。
どの欲求段階をターゲットにし、どんな商品のオファーをかけていくのが有効なのかを考える
例えば、3段階目の親和的欲求段階をターゲットにするのであれば、寂しさを感じている人たちに向けて、異性との出会いをマッチングしてあげる情報を提供すればかなり興味を持ってくれるでしょう。
その中でも、出会い系サイトアフィリエイトなどは、異性との出会いに興味を持った人が、サイトに無料登録をしてくれるだけで高額な報酬が発生するためオススメです。
文章の中で欲求段階を刺激する文を入れていき、イメージしやすく反応の取れる文章を作成する
ネットビジネスは文章でユーザーに価値を提供したり、セールスをかけていくことになります。
そんな時に、文章はどうしても相手の反応を見ることが出来ないため、独りよがりの文章になってしまうことがあります。
なので、5段階の欲求を理解し、それぞれ欲求段階を刺激するような表現を文章に入れていくと良いです。
例えば、2の安全欲求を刺激するとします。
会社でいきなりリストラに合って今の生活が一瞬で崩れて不幸に陥った人の話をする
↓
会社以外の収入を作る必要性を解説する
といった流れで文章を書けば、その状況を具体的にイメージしてもらいやすく、稼ぐ系の商品を紹介した時に成約率も高まります。
マズローの欲求5段階説を今日からのビジネスに活かす
今回は、ビジネスで成果を上げやすくするためにマズローの欲求5段階説について解説をしてきました。
人間の根本的な心理は過去-現在-未来と変わることはないため、マズローの欲求5段階説を理解することは、あなたのお客さんについて知ることにもなるので、これからのビジネスに生かして欲しいです。
- まだビジネスをしていない
- ビジネスを始めたいけどお金がなくて
といった場合には、以下の記事を一度読んでみてください。
お客さんの欲求を理解出来れば、あなたのペースでビジネスを進めていくことが出来るようになります。
しかし、お客さんや見込み客がどの欲求を抱いているかを明確に理解しないと、時間をかけて反応の取れない的外れな文章を書いてしまう可能性があります。
なので、努力を無駄にしないためにも、今回学んだことをすぐにビジネスの作業の中で意識していってくださいね。